一般企業と介護職のワークスタイルの違い

一般的な企業では、始業から定時までお客様と連絡しながら仕事を進め、定時になれば帰宅するか残業するか判断します。接客業などの事業所でなければ、土日祝日は基本的に顧客の会社も休みなので、こちらも休むか自社での仕事になります。

しかし、介護職になるとこのような形態とは大きく異なります。ここで言うお客様は基本的に要介護者となり、要介護者にとっては朝も夜も、平日も休日も全く関係ありません。利用者さんが尿意がしたらトイレの助けをしなければなりませんし、深夜に具合が悪くなれば対応に当たらなければなりません。

故に介護で働く場合の心構えとして、朝に始まって夕方に終わるという一般的な会社のスタイルを当てはめないことです。一般的な会社のスタイルで考えてしまうと、時間に関係なく働く介護職の現状が辛くなってしまいます。そして介護の現場は、慢性的な人不足の傾向があります。ご存知の通り日本は現在急速な少子高齢化を迎えており、要介護者は増えるものの働き手がそれに追いついていない現状があります。このような傾向なので働き手は忙しく働かざるを得なくなっています。

忙しさから心身のバランスを崩して離職する人もおり、更に働き手が少なくなるという悪循環に陥っているケースが珍しくありません。介護現場で働く方の給料アップなど、国をあげての対策が必要不可欠です。今の少子高齢化に歯止めがかからなければ介護職の役割はより重いものとなり、負担ばかりが増えてしまうでしょう。これは大変由々しき問題だといえます。